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税制と会計

1. 課税制度

 

カンボジアの現行税制度は2003年の「税法改正に関する法律」(2003年税法)によって規定されている。

税制法人所得税の課税は「実態管理様式(Real regime:“申告課税”の意)」、「簡易管理様式(Simplified regime:“簡易課税”の意)」及び「推定管理様式(Estimated regime:“推計課税”の意)」の区分に従って行なわれる。納税者の「管理様式(Regime:“課税方式”の意)」は会社の形態、ビジネスの種類、売り上げ規模に応じて決められる(税法第4条)。

 

2. 税金の種類と税率

 

下表にカンボジアで課税される税金、その内容の概略及び税率を取りまとめた。詳細については、表中の税金名の後に付した条文番号に従い「2003年改正税法」を参照。

カンボジアの税制の現状

税率

法人所得税(Profit Tax): 1章第123
  • 法人を対象とする

 

20% (投資優遇措置として9%ないし0%税率が適用される場合を除く)
  • 原油・ガスの生産分与契約及び木材、鉱石、金、宝石を含む天然資源の開発

30%

  • 配当に対する追加所得税(配当に対し右記税率で課税)

QIP (税率0%):20%

QIP (税率9%):12.08%

税率20%法人:0%

ミニマム税(Minimum Tax): 1章第24
  • 実態管理様式にのみ適用(但しQIPは除く)
  • 法人所得税が年間売上げの1%を超えた場合には、法人所得税のみを支払う

年間売上げの1%

源泉徴収税(Withholding Tax): 第1章第2527
  • 個人が受取る経営者・コンサルタント等としてのサービス料収入
  • 無形資産に対するロイヤルテイー、鉱物資源に対する利益の支払い
  • 支払利息(国内の銀行・金融機関以外の、ビジネスを営む納税者による支払利息)

15%

  • 動産・不動産の賃貸収入

10%

  • 定期預金を保有する居住者に対する国内銀行の支払利息

6%

  • 非定期性預金を保有する居住者に対する国内銀行の支払利息

4%

  • 非居住者に対する支払い:利息、ロイヤルテイー、資産の使用に伴う賃料とその他の収入、配当、経営・技術サービス対価

14%

給与税(Tax on Salary):第2章第40 54
  • 雇用者により源泉徴収を行なう
    • 0リエル – 500,000 リエル (約125米ドル以下)
    • 500,001 リエル – 1,250,000 リエル (125ドル超312.5ドル迄)
    • 1,250,001リエル – 8,500,000 リエル (312.5ドル超2,215ドル迄)
    • 8,500,001 リエル – 12,500,000 リエル (2,215超3,125ドル迄)
    • Over 12,500,000 リエル (3,125ドル超)
    • 付加給付
    • 非居住者
 

0%
5%
10%
15%
20%
市場価格の20%
20%(単一レート)

付加価値税(Value Added TaxVAT):第3章第55 84
  • 被課税者:実態管理様式の対象者
  • 登録:全ての会社は業務開始以前にVAT登録を行なわなければならない。その他のものは、連続する前3ヶ月の課税所得が下記金額を超えた場合には、30日以内にVAT登録を行なう必要がある。

– 物品販売:1億2,500万リエル

– サービス提供:6,000万リエル

  • 課税対象となる供給:

– カンボジアにおいて為される課税対象者による物品の供給

– 課税対象者による物品の私用への流用

– 物品・サービス原価を下回る贈答品の製作と供給

– カンボジアへの物品の輸入

  • 標準税率
  • カンボジアからの輸出品及び国外で提供されるサービス
  • 投入に係る税金は売上げに係る税金から控除可能
  • 月次申告:VATの申告は翌月20日までに行なわなければならない
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10%
0%

その他の税:第4章第85条及び予算法
特定商品・サービス税(Specific Tax on Certain Merchandise and Services)

  • 国内・国際航空券
  • 国内・国際通信費
  • 飲料
  • タバコ、娯楽、大型自動車及び125ccを超える2輪車及びそれらの部品
  • 石油製品、2、000 cc以上の自動車とその部品
 

10%
3%
20%
10%
30%

資産譲渡税(Property Transfer Tax)

  • 直接譲渡や株式の会社への寄贈による不動産及び自動車所有権の譲渡に対して課税
  • 資産譲渡税の支払いまでは資産所有権証明書の発行は不可
 

譲渡価格の4%

遊休土地税(Tax on Unused Land)

  • 未開発土地評価委員会(Committee for Evaluation of Undeveloped Land)が特別市・州の担当部局と協力して、その土地を「未使用」と見做すかどうか判断し税額を決定
 

遊休土地評価額の2%

登録税(Patent Tax)

  • 企業の年次登録時に支払う
  • 異なる事業または会社が異なる州または特別市に立地している場合、それぞれの事業や立地場所に応じて登録税の支払いを要する。 (2007年1月19日付け経済財務省通知No.2 「登録税支払義務に関する通知」:Notice # 002.MEF on Obligation of Patent Tax Payment).
 

約300米ドル

不動産税(Property Tax)(農地等を除く、評価額1億リエル以上の不動産に課税)
不動産評価評議会の評価額の0.1%
輸入税(Import Duty)
4区分(0、 7、 15、 35%)
輸出税(Export Duty)
主として10%

 

3. 租税条約

 

現時点ではカンボジアと他国の間において、二重課税を防止するための条約は締結されていない。

 

4. 会計原則

 

カンボジアは、2003年1月11日にミャンマーのヤンゴンで開催された第76回ASEANアセアン会計士連盟(ASEAN Federation of Accountants:AFA)会議において同連盟に加盟した。一般には知られていないが、ASEAN諸国の大部分は国際会計基準委員会(International Accounting Standards Committee)の基準に従い会計基準を作成している。カンボジア政府も2003年初頭から、国内及び国際的な財務報告に関する高度な会計基準の完全実施を開始している。

「企業会計、監査及び会計業に関する法律(Law on Corporate Accounting、 Audit and Accounting Profession)」が2002年7月に制定され、引き続き2003年には、「カンボジア公認会計士・監査士協会に関する政令(Sub-Decree on the Kampuchea Institute of Certified Public Accountants and Auditors (KICPAA))」及び「国家会計評議会の機能に関する政令(Sub-Decree on the functioning of the National Accounting Council (NAC))」が公布されている。NACは経済財務省傘下の機構で、カンボジアの会計基準と会計関連の規則の検討と改定を担当し、一方KICPAAは民間の会計業の組織化と業務品質を監視する会計専門家の機構である。

同法は国際的な企業会計基準に基づき、会計制度の体系・運営・機能を決める目的で制定され、第8条から13条で財務諸表の内容を規定している。同法により、企業の売上げ、総資産または従業員数が2007年7月26日付けの経済財務省令No.643により定められた基準を超える場合には、公認会計士・監査士による企業監査が義務付けられている。

自然人か法人であるかを問わず、全ての企業体は会計簿を記帳し、法に定められた規定に従い監査を受けることを要する(第3条)。

財務諸表は貸借対照表、損益計算書、資金繰り表と説明文書を含むもので、これら全てが財務諸表の一部をなすものとみなす(第8条)。

会計記録はクメール語で作成され、リエルで表示されなければならない。外国との取引がある企業または外国企業の子会社は、クメール語とリエル表示の会計記録がある場合には、並行して英語で会計記録を作成しリエル以外の通貨で表示することが出来る(第9条)。

会計年度は12カ月とする。会計年度は1月1日に始まり同じ年の12月31日に終了する。新規設立企業の場合には、最初の会計年度を企業創立の日から始め翌年度の12月31日までとすることができる(第10条)。

財務諸表は会計年度終了から3カ月以内に作成されなければならない(第11条)。

財務諸表と対応する元帳および証拠書類は最低10年間保存しなければならない(第12条)

売上高、資産額、従業員数が2007年7月26日付け経済財務省令643号に定める基準を超える場合には、自然人か法人であるかを問わず、全ての企業体は、独立した監査人による財務諸表の監査を受けなければならない(第16条)。

国際会計基準に基づく15項目の「カンボジア会計基準(Cambodian Accounting Standards:CAS)」と10項目の「カンボジア監査基準(Cambodian Standards on Auditing:CSA)」が2003年4月11日に国家会計評議会(NCA)により承認されたが、これらを改正するため、2008年3月24日付け「カンボジア会計基準と財務諸表基準の施行に関する省令No.221(“Prakas #221 on the Implementation of Cambodian Accounting Standards – (CASs) and Cambodian Financial Reporting Standards – (CFRSs)” )」が発布され、現状では18の会計基準と2つの財務諸表作成基準が採用されている(下表参照)。また2010年には中小企業向けの国際財務諸表作成基準(International Financial Reporting Standards for SMEs)が実施される予定である。

カンボジア会計・監査基準の章立て

カンボジア会計基準(Cambodian Accounting StandardsCAS)

カンボジア監査基準(Cambodian Standards of AuditingCSA)

  1. 財務諸表の表示(Presentation of Financial Statements)
  2. 棚卸資産(Inventories)
  3. 現金勘定計算書(Cash Flow Statements)
  4. 会計方針、会計推計と過誤の変更(Accounting Policies、 Changes in Accounting Estimates and Errors)
  5. 後発事象(Events After the Balance Sheet Date)
  6. 建設契約(Construction Contracts)
  7. 法人税等(Income Taxes)
  8. 有形固定資産(Property、 Plant and Equipment)
  9. リース(Leases)
  10. 収益認識基準(Revenue)
  11. 外貨レート変更に伴う影響(The Effects of Changes in Foreign Currency Rates)
  12. 借り入れコスト(Borrowing Costs)
  13. 関係当事者との取引(Related Party Disclosures)
  14. 連結及び分離財務諸表(Consolidated and Separate Financial Statements)
  15. 引当金、偶発債務及び資産(Provisions、 Contingent Liabilities and Contingent Asset)
  16. 無形固定資産(Intangible Assets)
  17. 投資資産(Investment Property)
  18. 農業(Agriculture)
  1. 財務諸表監査の目的及び基本原則(Objective and General Principles Governing and Audit of Financial Statements)
  2. 監査契約条件(Term of Audit Engagements)
  3. 監査調書(Documentation)
  4. 虚偽記載及び誤謬(Fraud and Error)
  5. 監査計画(Planning)
  6. 監査上の重要性(Audit Materiality)
  7. 監査証拠(Audit Evidence)
  8. 後発事象(Subsequent Events)
  9. 継続企業の前提(Going Concern)
  10. 監査報告書の記載(The Auditor’s Report on Financial Statements)

財務諸表基準(Financial Reporting StandardsCFRS)

  1. 保険契約(Insurance Contracts)
  2. 財務証書:開示(Financial Instruments: Disclosures)

出所:国家会計評議会(NAC)

 

5. 企業会計監査

 

カンボジアの存在する全ての企業は、自然人か法人かに拘わらず、またカンボジア企業か外国企業かに拘わらず、次の3つの範疇のうち2つに該当する場合においては、各会計年度の財務諸表をKICPAAに登録している独立した監査士に提出し、監査を受ける義務を有する。すべての適格投資プロジェクトについても同様の義務が課せられている。

・ 年間売上が30億リエル(約75万ドル)を超える場合

・ 監査年度の資産平均価格が20億リエル(約50万ドル)を超える場合

・ 監査年度における平均従業員数が100人を超える場合

(経済財務省令No.643 「財務諸表の監査義務について」:”Prakas #643.MEF on Obligation to Submit Financial Statements to be Audited”)

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