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CDC へようこそ

カンボジア開発評議会を代表して皆様を歓迎いたします。このウェブサイトでは、最新の投資情報を提供しております。私たちはカンボジアの経済成長の加速と、投資拡大のための環境整備を進めており、このウェブサイトはカンボジアへの投資の促進に資するものと考えます。

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貿易及び通関制度

1. 貿易業務に関する法制度
2000年1月に「商業会社の貿易業務に関する省令(Prakas on Trading Activities of Commercial Companies)」が商業省により発出され、商業省に登記したカンボジア企業及び外国企業は自由に貿易業務に従事することが可能になっている(同令第1条)。ただし「改正投資の施行に関する政令No.111」により、商業行為、輸入、輸出、卸業、小売業、免税店等への投資については投資優遇措置が適用されないことが規定されている。(同令付属文書I,Section 2)。

2. 税関に関する法制度
「税関法」が2007年7月25日に施行されたが、同法の目的は下記の通りである(同法第1条)。

・ 輸出入物資に対し、関税やその他の税を管理・徴収する権限を行政機構に与えること

・ それら物資の輸送、保管や通過を管理・規制すること

・ 詐取や密輸の防止と駆逐の促進

・ カンボジア政府の国際的通商政策の実施への参画

・ 通関手続きと通商円滑化の国際標準とベスト・プラクティスの適用促進

一般条項
関税消費税総局はこの法律の管理と執行に責任を有する。また同総局は経済財務省の直接監督下で業務を執行する(同法第1条)。

「関税地域」にはカンボジア王国の沖合の島嶼及び領土、領海、領空が含まれる。カンボジア政府は、全てまたは一部の通関手続きを要しない「フリー・ゾーン」を設置することができる(同法第2条)。

 

この法律は、「関税地域全般に対して等しく、また全ての人に対して平等に、国家や国家の代理人により輸入または輸出される物品に対し免責や適用除外を与えることのないよう」適用されなければならない(同法第3条)。

 

全ての輸出入物資はこの法律の条項の対象となる。関税地域を出て行く、または入ってくる物資は関税表に記載されている輸入関税及び関連する諸税、輸出税及び関連する諸税の対象となる。関税表の制定と適用については政令に定める(第5条)。

 

カンボジア政府は、輸入の増加により、または外国政府による当該国のカンボジアに対する輸出への補助により、あるいはカンボジア市場におけるダンピング行為により国内の製造業者に被害が出る場合においては、政令により関税を引き上げることよりカンボジア製造業者を保護する対策を講じることがある(同法第7条)。次に掲げる目的のために、カンボジア政府は政令により、特定の物品の輸入あるいは輸出を禁止または制限することがある(同法第8条)。

・ 国家の安全

・ 公共の秩序及び道徳規範

・ 人・動物・植物の健康と生命の保護

・ 芸術的・歴史的・考古学的価値を有する国家財産の保護

・ 自然資源の保護

・ 現行のカンボジア法制の遵守

・ 国連憲章の下での義務の履行

 

密輸や詐取への対抗策として、経済財務省はその省令により、本法律の目的に沿うよう特に指定された敏感な、または高率課税を行うべき物品を特定し、それらの輸送、保管、所有に関し追加的な管理と制限を課すことがある。
輸入
全ての輸入物資は、関税局長の定めに従い、税関事務所またはその他の施設に報告を提出しなければならない。経済財務相は省令により輸入物資の報告の時期、必要とされる書類等を定めることがある(同法第10条)。

 

何人といえども、本法律に従い物資に関する報告を税関に行う前において、カンボジアに到着する運搬手段から物資の荷降ろしを行うことはできない(同法12条)。

税関は次の場合においては、税関の管理下において、通関手続きを終えた際には、関税その他の税の支払い前においても税関地区から物資を搬出することを許可する。

・ 税関の一時保管に委ねる場合

・ 税関の保税倉庫に保管する場合

・ 関税地域内、または関税地域を通り他の目的地へ輸送する場合(同法第13条)

 

輸入時において当該物資が再輸出されることが示された場合には、当該輸入物資は一時的輸入として通関を終えることができる。一時的に輸入された物資は、一時的輸入の条件が満たされるまでの間、税関の管理下におかれる(同法第15条)。

輸出
輸出される全ての物資は関税局長の定めに従い、税関事務所またはその他の施設に報告を提出しなければならない。経済財務相は省令により輸出物資の報告の時期、必要とされる書類等を定めることがある(同法第16条)。
関税分類、原産地、通関価格(Tarriff Classification, Origin and Customs Value
通関申告書に記載される輸入物資の関税分類、原産地及び通関価格は、次の基準に則り記載されなければならない(同法第18条)。

・ 輸入物資の通関申告書を記入する輸入業者等は、関税分類、当該物資の原産地、関税及びその他の税の計算と評価のための通関価格を記載しなければならない。税関はそれら関税分類及び当該輸入物資の原産地の証明を行う。

・ 輸入業者等は関税その他の税の支払いのために、正確な通関価格を申告する責任を有する。税関が輸入物資の正確な通関価格を証明し決定するために、インボイスを含む全ての情報を税関に開示しなければならない。

・ 通関申告の登録日から3年以内に、税関は輸入貨物の監査、調査、検査等を行い、通知を発出し、関税分類や原産地につき再決定を行うことがある。

・ 本条に基づき行われる監査、調査、検査等により不正が発見された場合には、通関申告の登録日から10年以内に、当該貨物に関する「通知」が発出されることがある。その場合、追加の関税やその他の税、費用、罰金等を税関に支払うことを要する。

・ 「通知」により輸入業者等が支払う関税、その他の税、費用、罰金に過払いがあった場合、その払い戻しを受けることができる。

 

輸出入の目的に従い貨物は分類され、本法律または他のカンボジア法令で免除されない限り、関税やその他の税はその分類に従って関税表に基づき計算される(同法第19条)。

輸入については、貨物の原産地に従い関税等が課税される。自然物についてはそれらが地面から取り出されたか収穫された国が原産地となる。他国からの原材料を使用せず、単一国で生産された製品は、それらが生産された国が原産地となる。その製品が直接カンボジアへ搬出された国は起源国として認定される(同法第20条)。

 

輸入貨物の通関価格は次の基準によって決定される(同法第21条)。

・ 輸入貨物の通関価格は、カンボジアへ輸出されるために売却された際、実際に支払われた取引価格とする。

・ 上記により通関価格が決定できない場合には、同一または類似の商品の取引価格を使用する。

・ 上記どちらによっても通関価格を決定できない場合には、推定方式または算定方式により決定する。

輸出商品の通関価格は、出国地点における商品価格とし、商品価格に運送コスト、国境における輸出業務費用を加えて算出される。ただし輸出業者が領収書を有する輸出税、内国税、その他の賦課金等は含まれない(同法第22条)。

免除措置、一部免除措置及び関税等の払い戻し
輸入関税等は通過ないしは積み替えのために関税地域に持ち込まれた貨物には課せられない(同法第25条)。

 

輸入関税及びその他の税の免除措置は、カンボジアの他の法令で免除措置を認められている輸入貨物、外国の外交官や領事、国際機関や外国政府の技術援助機関の貨物に対して供与される(同法第26条)。

 

一部免除措置は、農業用種苗や繁殖用動物、一時輸入貨物、カンボジアの他の法令で定められている貨物や原材料につき認められる(同法第27条)。
通関申告
全ての輸出入貨物は、関税やその他の税を免除されているか否かに拘わらず、通関申告の対象となる(同法第29条)。輸出入貨物は、その所有者または所有者を代行することを認められた者により申告されなければならない(同法第31条)。通関業者以外であっても、何人でも自身の事業のために通貨申告を為すことができる(同法第33条)。

 

輸入者または貨物の所有者は関税その他の税を支払う義務を負う(同法第35条)。税関による一時保管または保税倉庫での保管の場合、その事業者が輸入関税及びその他の税金の支払い義務を負う(同法第35条)。
税関による一時保管(Customs Temporary Storage)と保税倉庫(Customs Bonded Warehouse
「税関による一時保管」とは、通関手続きの完了を留保したまま、許可を受けた場所において税関のコントロール下で貨物を保管することをいう。当該一時保管施設の運用を行うライセンスは経済財務相により認可される(同法第43条)。

 

「保税倉庫」とは、一定期間にわたり貨物を税関のコントロールの下保管する施設をいう。貨物を保税倉庫で保管する間、貨物に対する関税、その他の税、または責務を負う制限の適用が停止される。保税倉庫には次の三つの種類が存在する。

・ 公共倉庫(Public Warehouse):経済財務相により認可されるもので、どの政府機関でも運営可能である。また何人といえども、貨物の預け入れの権利を有する者は利用可能である。

・ 民間倉庫(Private Warehouse):関税局長により認可されるもので、特定の物が、自身の特定目的の為にだけ使用する場合にのみ使用可能である。特定の者には免税店の経営者を含む。

・ 特別倉庫(Special Warehouse):関税局長により認可されるもので、危険物、他の貨物の品質に影響を与える可能性がある貨物、特別な保管施設を必要とする貨物向けの倉庫をいう。

 

所有者、運営者、設置場所、施設の建築・配置、貨物の管理と荷扱い手続きは、保税倉庫のライセンスに規定される(同法第44条)。保税倉庫では最長2年間貨物の保管が可能である(同法第46条)。

 

場合により経済財務相は、貨物の加工や製造を目的にした製造保税倉庫(Customs Manufacturing Bonded Warehouse)の設立を認可することがある。製造保税倉庫に受け入れられた貨物は関税その他の税金を免除される(同法第49条)。石油製品を得るために原油や瀝青鉱物の加工や精製を行う事業者は製造保税倉庫の制度を利用しなければならない(同法第50条)。

3. 輸出入手続き
SADASYCUDA
SADは2008年1月から手作業による入力用として使用され始め、またASYCUDAも2008年5月からシハヌークビル港での試験運用が始また。現在ではSADは全ての通関業務に使用されている。ASYCUDAもシハヌークビル港、プノンペン国際空港、プノンペン近郊の3カ所のドライポート、ベトナム国境のバベット・チェックポイントで運用されており、またポイペトの運用開始も準備中である。関税消費税総局は2012年初頭までに全ての税関におけるASYCUDAの運用開始を目指している。ASYCUDAが運用されているチェックポイントでは、90%以上の輸出入貨物が、税関申告書の提出後24時間以内に通関を終えている。

ASYCUDAの導入に伴い、リスク・マネジメントも上記のチェックポイントで適用が開始されており、開梱検査は輸入コンテナで20%以下、輸出コンテナで13%に減少している。

関税消費税総局は現在大規模な通関後監査(Post Clearance Audit: PCA)の実施を計画している。PCAとは貨物の通関後に輸入業者の業務場所において実施される監査のことで、インボイス、その他の船積書類、契約書類等を検査し、関税が適正に支払われているかどうかを確認することを目的としている。PCA自体はWTOで要請されている、各国で共通の業務であり、カンボジアでも既に幾つかのケースについて実施されてきているが、関税消費税総局はPCAを拡大することを計画している。関税消費税総局は大規模な輸入取引をしている業者や不適正な行為を行っている危険性の高い業者を選択してPCAを実施する方針である。
輸入手続き
関税消費税総局のホームページによると、シハヌークビル港における輸入手続きは下記のようになっている (GDCE Annex 5, 2003)。

1) 船舶の到着時に、KAMSAB (船舶貨物の政府シッピング・エージェント)が税関、CAMCONTROL及び入国管理警察に通知

2) 税関職員2名、KAMSAB、CAMCONTROL、港湾局、入国管理警察及び検疫官がチームを組み乗船し、船舶と船員の入港・入国手続きを行う。

3) 船舶の入港手続き終了後、税関職員が貨物の荷揚げを許可。KAMSABと港湾局職員を含むチームが荷揚げ作業のチェック、同時に積み荷リストとの照合、コンテナ・シールの検査を行う。

4) 貨物は倉庫へ移されるが、輸入業者の引き取りまでは倉庫運用者の責任下におかれる。貨物は45日間の保管を許されるが、それを超えると1日当たり貨物価格の1%が罰金として課せられる。3ヶ月を超えて引き取りがない場合には、貨物は税関の倉庫へ移されることになる。

5) 輸入者は通関申告書3通と補助書類(インボイス、梱包リスト、船荷証券、輸入許可証、貨物価格が4千ドルを超える場合にはROF等)を提出

6) 通関地点では、通関申告書に番号が振られた後、申告書3通、インボイス、船荷証券、梱包リストと共に通関担当者に提出され、申告内容の確認と検査が行われる。同時にCAMCOTROLの書式も申告書に添付される。

7) 検査後、輸入業者は会計窓口で現金ないしは銀行保証により関税及び保管料を支払う。

8) 税関検査チームがCAMCONTROLとともに、同時に貨物検査を行うが、政府は2010年までに検査率を5%に下げることを計画している。2002年6月にはTCスキャン設備が開梱検査減少を目的に導入されている。

9) 貨物が通関手続きを終えるとトレーラーに積み込まれ港を出ることができるが、出口で貨物書類、支払領収書、送り状とコンテナ番号の照合が行われる。

出所:http://www.customs.gov.kh/ProImports.html

輸入手続き
輸出手続き
シハヌークビル港から輸出される貨物の大半は縫製品である。これら縫製品のほとんどはプノンペンの「輸出事務所(Export Office)」が縫製工場の敷地内で検査を実施した後、国際標準であるコンテナ・ボルトでコンテナが封印される。シハヌークビル港ではコンテナを再度開梱することはなく、書類審査とコンテナ・シールの確認がなされ、異常がなければコンテナは船積みされる。

 

木製品やシハヌークビル地区の縫製工場から出荷された縫製品はシハヌークビルで輸出検査が行われるが、その場合税関は係員を投資家の工場へ派遣し、工場敷地内で検査が実施される。

出所:http://www.customs.gov.kh/ProExports.htm

輸出手続き

4. 後発開発途上国としての輸出に関する特恵
カンボジアは後発開発途上国として、米国、EU、その他先進国によって最恵国待遇(Most Favored Nation:MFN)を与えられており、さらにEU向けには、EUの後発開発途上国向け一般特恵関税制度のひとつで、2001年2月からカンボジアに適用され始めたEBA(Everything-But-Arms Initiative)制度の下で、関税及び輸入割当て免除の輸出を認められている。米国及び日本についても、一般特恵関税制度が認められている。

5. 輸出に関わる現地化比率(Local Contents)と原産地規則(Rules of OriginROO
カンボジアには現状では現地化比率規定は存在していない。また、輸出製品の生産における輸入原材料・部品の使用については、それらが健康・環境・社会に有害でない限り制限は設けられていない。然しながら、カンボジアの輸出業者は、EBAを含む一般特恵関税制度(GSP)で要求される原産地規則の規定を考慮に入れる必要がある。EBAはカンボジアを含む後発開発途上国に対しては特別な枠組みを提供しており、原産地規則を満足する限り、実質上、武器を除く全ての製品が0%関税によりEUへの輸出が可能である。

GSPにおいては、輸出製品は受益国の原産でなければならず、輸出国の原産と見做されるには、原産地規則に定められた一定の基準を充たす必要がある。全てが輸出国において調達された製品は当然同国原産と考えられるが、他国からの投入財を使用した製品は、十分な加工等が同国においてなされて初めて同国の産品と見做されることになる。その基準は技術的基準、付加価値、その他の経済的基準を参照して決められる。

 

EBAでは原産地規則で輸出製品の少なくとも40%が輸出国での投入であることを求めているが、特別な免除規定として、カンボジアの一定の縫製品については、ASEANまたはEUからの輸入原材料もカンボジア原産と見做す累積原産を認めている。ただし、生地が他のASEAN諸国からのものであることを証明するために、カンボジアの縫製品輸出業者はASEANの生地供給業者のGSP証明を示すことが求められる。カンボジアの縫製業者はASEAN以外からの生地や副資材を使用するケースが多く、EU市場向けのGSP利用度は高くない。もし生地が非ASEANや非EUの供給業者から輸入したものであれば、縫製業者は「完全加工規則(ニット製品では糸からの加工・縫製、織物の場合には未裁断生地からの縫製加工)(‘full makeup’rule)」を遵守する必要がある。この規則を充たしていることを証明するために、国内投入価値が輸入生地や糸のコストを上回っている証拠を示すよう、カンボジア政府は輸出縫製業者に要求している。

 

原産地規則では、輸入国が認める輸出国の政府機関(カンボジアでは商業省)が発行する原産地証明Form A、または受益国へ輸入された原材料の原産地を示す送り状を製品に付けて、輸入国へ直送することを定めている。GSPによるカンボジアからアメリカへの輸出については、原産地規則は最低35%とされているが、有資格のASEAN諸国(カンボジア、タイ、インドネシア、フィリピン)はGSPにおける原産地規則においては同一国として扱われる。

6. 輸出に関する優遇措置、制限及び課税
改正投資法では「輸出適格投資プロジェクト」(“Export QIPs”、第4章「投資」を参照)は、保税倉庫で操業しない限り、生産設備、建設資材、生産原材料、中間材料、副資材等を免税で輸入できる旨定めている。縫製業・製靴業の適格投資プロジェクト(QIP)は付加価値税(VAT)も同様に免除されている。「輸出適格投資プロジェクト」と認定されることにより、さらにタックス・ホリデー(法人税免除)または特別償却制度の利用を認められ、また輸出に際しては、輸出製品の原材料に係る付加価値税(VAT)も払い戻しを受けることが出来る。

骨董品、麻薬、有毒物、丸太、貴金属、貴石、武器については、輸出を禁止しているか厳しい制限を設けている。制限品目の詳細については、2007年12月31日付け政令No.209の付属文書1「輸出入禁止または制限品目リスト」を参照。

また製品により、下記のような輸出税が課せられている。

  • 天然ゴム(加工の程度と種類により2%、5%又は10%)
  • 未加工の貴石類(10%)
  • 加工木材(加工の程度と種類により5%又は10%)
  • 魚類、甲殻類動物(エビ等)、その他水産製品(10%)

輸出管理費(Export Management Fee: EMF)が商業省により縫製品輸出に対して課せられているが、そのレートは最近引き下げられている(2005年10月18日付け政令No.285)。

EMFは幾つかの輸出品に対して商業省が課しているものである。当初EMFは2005年10月18日の「省令No. 285 輸出管理費に関する決定(Prakas No.285 MOC/GSP on the Determination of Export Management Fee)により導入されたが、2007年2月9日に「省令No.44 輸出管理費と関連コストの改訂(Inter-Ministerial Prakas No.044 MOC/SM 2007 on the Revision of Export Management Fee and Related Costs)」により10%引き下げられた。同時に同省により靴と自転車に輸出に対するEMFが導入され、また原産地証明の取得費用がForm Aで50ドル、Form Nの場合30ドルと定められた。2007年6月11日の「省令No.097EMFの改訂および新たな決定(Inter-Ministerial Prakas No.097 MOC/SM 2007on the Revision and New Determination of Export Management Fee)」により、全ての地向け自転車輸出に関するEMFを1台当たり350リエルに引き下げるとともに、ボルト・ナット製品についてトン当たり2,000リエルのEMFを徴収することが決定された。繊維・縫製費・靴のEMFは2008年12月9日に「省令No.274 EMFの改訂(Inter-Ministerial Prakas No.274 MOC/SM2008 on Revision of Export Management Fee)」により再度10%引き下げられている。

最恵国待遇やGSPを利用して輸出を行う者は、原産地証明の取得と、製品の輸出後30日以内に輸出管理費を支払う必要がある(2006年9月4日付け商業省・省令No、176 “a Certain Necessary Measures for Export Management under Trade Preferences System”)。縫製品輸出に係る原産地証明の取得手続きは下図に示す通りである。

出所:JICAプロジェクト・チーム

図3-5-3 縫製品輸出原産地証明取得手続き

7. 免税輸入(マスターリスト)
改正投資法では適格投資プロジェクトに対して、適格投資プロジェクトの種類毎に、生産設備、建設材料、原材料、中間財または付属品の免税輸入を認めている。そうした免税輸入許可を得るためには、輸入会社はカンボジア投資委員会またはカンボジア経済特区委員会に対し毎年マスターリストを提出して、原材料の量・種類・価格を含む年間輸入計画を示す必要がある。個別の輸入申請や輸入計画の変更申請に要する時間は約3日間となっている。

輸出型適格投資プロジェクトが免税輸入措置を受けるには、四半期毎に下記項目に関する報告書をCDCに提出することが必要となる。

1) 輸入:

- CDCの許可を受けたマスターリストに記載された生産原材料の数量、単価、総額

- 実際に輸入された生産原材料の数量、単価、総額

2) 輸出:

- 実際に輸出入された生産原材料の数量、単価、総額

- インボイス番号、船積日、種類番号、原産、税関申告等の輸出製品の詳細

CDCは生産者から提供される製品の基準に基づき、生産に投入された原材料と製品の計算を行うが、製品基準についてはCDCが最終承認を行う。縫製品の場合には認められる損耗率は5%以下となっている。

実務では、輸出型適格投資プロジェクトは6カ月ごとにマスターリストを提出して免税輸入申請を行っているが、その際CDCはマスターリストと四半期報告書を関税消費税総局と税務総局に回覧すると共に、CDCのモニタリング部が申請者である会社を訪問し、下記事項を調査する。

- 報告書と税関記録に記載された輸入原材料の数量

- 報告書と税関記録に記載された輸出製品の数量

- 倉庫の残された原材料の数量(在庫)

検査結果を踏まえ、CDCは各社の免税申請を審査し、審議結果をCDC・関税消費税総局・税務総局等関係部署の代表により構成される省庁間会議に提出し、その会議で免税輸入に関する優遇措置の付与が検討される。輸出入を行う企業が法令通り運営されていることが確認されればCDCがマスターリストを承認することになる。

経済特区に立地する適格投資プロジェクトに対しては、2010年3月以降、輸入する生産設備、工場建設資材、生産投入材に対する関税の免除に加え、VATも免除されることになった。VATの免除範囲は適格投資プロジェクトの種類により異なっている。また様々な農業原材料に関しても関税とVATの免除規定が設けられている。

8. 一般関税率
改正投資法ないしは他の特別規則により免税措置が認められていない限り、カンボジアに輸入されるすべての輸入貨物は輸入関税の課税対象となる。カンボジアの輸入関税は、基本的には従価税(0%、7%、15%、35%)の4区分に分けられている。一部の品目については、従量税との選択方式が採用されている。上述したような幾つかの例外を除き、原則としてすべての輸入品に対して10%の付加価値税(VAT)が課税される。一部の品目については、特別税(Special Tax)も課税される。各税率が適用される主な品目は次の通りである。

0%:医療用品(第30類)、肥料(第31類)、書籍等(第4901項)、鉱石等(第26類)、石油ガス等(第2711項)

7%:食用の果実等(第8類)、動・植物性の油脂等(第15類)、糖類等(第17類)、原皮(毛皮を除く)及び革(第41類)、身辺細貨類等(第7113項)、自転車(第8712項)、楽器等(第92類)

15%:アルコール(第22類(ビール除く))、モーターサイクル(第78711項)、時計等(第91類)

35%:わら等の組物材料の製品等(第46類)、家庭用電気機器(第8509類)、乗用自動車(第8703項)

(出所:カンボジア関税消費税総局)

9. アセアン自由貿易協定(AFTA)による特恵関税率
アセアン自由貿易協定(ASEAN Free Trade Agreement:AFTA)における共通効果特恵関税(Common Effective Preferential Tariff:CEPT)制度の下では、 原産地規則を充たす場合においては、ASEAN諸国からの輸入物資に対して低率関税が適用される。2008年のカンボジアのCEPTパッケージは下表のようになっている。

 

カンボジアの2008年CEPT パッケージ(代表品目)

HSコード

 

品目

最恵国待遇関税率

CEPT関税率

2009 2010
2203.00.10

ビール(スタウト及びポーター)

35%

GE GE
2709.00.10

原油

7%

5%

5%

2710.11.11

ピストン式内燃機関の燃料用揮発油

35%+0.02 リエル/リッター

GE GE
3816.00.00

耐火性のセメント、モルタル、コンクリート

7%

7%

5%

5208.11.00

綿織物(平織りのもので、重量が1平方メートルにつき100グラム以下のもの)

7%

5%

5%

5407.10.11

合成繊維の長繊維の糸の織物で強力糸(ナイロンその他のポリアミドまたはポリエステルのものに限る。)の織物

7%

5% 5%
5501.10.00

合成繊維の長繊維のトウ(ナイロンその他のポリアミドのもの)

7%

5%

5%

6001.21.10

綿製のループドパイル編物(漂白及びマーセル加工していないもの)

7%

5%

5%

6001.22.10

人造繊維製のループドパイル編物(漂白していないもの)

7%

5%

5%

7208.10.10

鉄または非合金鋼のフラットロール製品(厚さが10mm~125mm、厚さが3mm未満で炭素の含有量が全重量の0.6%以下のもの)

7%

5%

5%

7308.30.00

鉄鋼製の構造物及びその部分品(戸及び窓並びにこれらの枠並びに戸敷居)

7%

7% 5%
8701.90.91

農業用トラクター(シリンダー容積が1,100立方センチメートルを超えないもの)

15%

5%

5%

8703.23.15

乗用自動車その他の自動車(ノックダウンのものでシリンダー容積が2,000立方センチメートルを超えないもの)

35%

10%

5%

8703.23.22

乗用自動車その他の自動車(ビルトアップのものでシリンダー容積が1,800立方センチメートル以上で2,000立方センチメートルを超えないもの)

35%

20% 5%
8711.20.31

モーターサイクル(ノックダウンのものでシリンダー容積が125立方センチメートルを超えないもの)

15%

5% 5%

注:GE:CEPTにおける一般除外リスト

出所:アセアン事務局ホームページ(http://www.asean.org/22368.zip

 

CEPTによる全ASEAN諸国の包括的関税削減計画とカンボジアの関税削減計画は下図の通りである。

 

出所:日本外務省

CEPTによるアセアン諸国の包括的関税削減計画

10. アセアンの自由貿易協定
カンボジアはASEANの一員として、ASEANと他国間で締結される自由貿易協定による関税削減の適用対象となる。2011年11月現在においては、5つの自由貿易協定が発効している。アセアンの自由貿易協定の概要は下表に示す通りである。

アセアンの自由貿易協定概要

交渉妥結済み協定

中国

2002年:枠組協定署名

2010年:中国及びアセアン原加盟国6カ国の関税率を0%に引下げ

2015年:カンボジアを含むアセアン新規加盟国の関税率を0%にまで引下げ

インド

2003年:包括的経済協力協定署名

2013年:インドとシンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、ブルネイ5カ国間の関税率の0%への引き下げ

2016年:カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム、フィリピンの関税率をゼロまで引下げ

韓国

2006年:自由貿易協定署名(タイを除く)

2010年:韓国とアセアン原加盟国6ヵ国の関税率を0%に引下げ

2016年:ベトナムの関税率をゼロまで引下げ

2018年:カンボジア、ラオス、ミャンマーの関税率を0%に引下げ

日本

2008年:日本アセアン包括的経済パートナーシップ協定の締結

2018年:90%の品目につき、日本とアセアン原加盟国6カ国の関税率を0%に引き下げ

2023年:90%の品目につき、ベトナムの関税率を0%に引き下げ

2026年:85%の品目につき、カンボジア、ラオス、ミャンマーの関税率を0%に引き下げ

オーストラリア、ニュージーランド

2009年:アセアン-オーストラリア-ニュージーランド自由貿易地域協定の締結。シンガポールの関税率の0%への引き下げ

2020年:オーストラリア、ニュージーランドの関税率の0%への引き下げ。90%以上の品目につき、ブルネイ、マレーシア、タイ、フィリピンの関税率の0%への引き下げ。約90%の品目につき、ベトナムの関税率の0%への引き下げ

2023年:88%の品目につきラオスの関税率を0%へ引き下げ

2024年:85%以上の品目につきカンボジア、ミャンマーの関税率を0%に引き下げ

2025年:93.2%の品目につき、インドネシアの関税率を0%に引き下げ

出所:日本国外務省、JETRO、オーストラリア外務通商部

日本・アセアン包括的経済連携協定(ASEAN-Japan Comprehensive Economic PartnershipAJCEP)
AJCEPは日本では2008年12月1日に、またカンボジアでは2009年12月1日に発効した。2011年12月現在で、インドネシアを除く全アセアン加盟国で発効している。同協定の発効に伴い、日本は全物品の約90%に対する関税を撤廃し、カンボジアはカテゴリーAに含まれる物品の関税を撤廃している。

AJCEPの原産地規則に従えば、非原産材料を使用して生産された輸出品目は、輸入国における関税免除等の特典を享受するためには、関税番号変更基準(Change of Tariff Code Rule:CTC規則)か付加価値基準(Value Added Rule)を満たさなければならない。適用される原産地規則は、品目毎に定められる品目別規則(Product Specific Rule:PSR)を参照する必要がある。

CTC規則は、関税番号が変更されることによって、非原産材料を使用して生産された輸出製品を原産品として認定するものである。原産材料については関税番号変更の有無を確認する必要はない。

関税番号変更基準には、「2桁変更(Change in Chapter:CC)」、「4桁変更(Change in Tariff Heading:CTH)」、「6桁変更(Change in Sub-Heading:CTSH)」の3種類がある。関税番号変更基準は繊維製品や皮革製品に適用可能である。

付加価値基準は、生産・加工等に伴い付加された価値を価格に換算し、当該付加価値が一定の基準値(Regional Value Content: RVC)を超えた場合、当該産品を原産品と認める基準である。一定基準値はAJCEPの場合40%であるが、AJCEPにおいてはこの規則は農産品、繊維製品、皮革・履物には適用されない。RVCは「(製品FOB価格非原産材料合計価格製品FOB価格」で算出される。

AJCEPはまた、関税番号変更基準(CTC)の適用に当たり、以下のような場合には、これらの非原産材料は考慮しなくてよいというデミニマス規則(De Minimis rule)を定めている。

1)下記製品については、CTCを満たさない非原産材料価額の合計が産品価額の10%以下:

16 類:加工肉、魚、甲殻類類動物

1803.10号および1803.20号:ココア類

19 類:穀類加工食品、小麦粉、デンプン、ミルク

20 類:野菜、果物、堅果

22 類:飲料、蒸留酒、酢

23 類:食品工業からの残渣および動物飼料

28 類~49 類:「化学品と応用工業品」、「生皮、皮膚、革と毛皮」、「木と木製品」

64 類~97 類:「履物・帽子」、「石・ガラス、金属」、「機械・電気製品」、「輸送機器及びその他」

2)下記製品については、CTCを満たさない非原産材料の価額の合計が産品価額の7%以下

2103.90号:「その他のソース、混合香辛料、混合調味料」

3)下記製品については、CTCを満たさない非原産材料の重量の合計が産品の重量の10%以下

50~63 類:「繊維製品」

AJCEPは更に「移送基準」も定めているが、基準は原産品を輸出国と輸入国間を直接輸送するか、第三国を通る場合には、一定の条件の下で経由しなければ原産品ではなくなるという基準であり、輸送途中の産品のすり替えを防止するために規定されたものである。

AJCEPを利用するためには商業省が発行する「Form AJ」と呼ばれる原産証明を入手する必要がある。

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